星と誰かの話
白い星は言う
「僕らは生まれたばかりだ」
と
青い星は言う
「まだまだ子供だ」
と
黄色い星は言う
「長い人生さ」
と
赤い星は言う
「もう少しだけだ」
と
どれも同じ星だけど
どれも生きてきた時間は違う
白から赤への命の炎の色
自分のために光っていた星たちは
いつからか
誰かのために光っていた
誰かなんて聞いてみても彼らは知らない
会ったこともない誰かなんだから
私たちは彼らが私たちのために光っていることを知らない
初めは彼らのために光っていたけれど
いつからか
私たちは観客として彼らが光るのを見ていた
誰かを傷つけたとき
誰かと喧嘩をしたとき
誰かと愛を分かちあったとき
いつも空には彼らがいた
見上げればいつもそこにいた
悲し時もうれしい時も彼らが見守って包んでくれた
日常に疲れたら
上を向いてみよう
朝だって
昼だって
夜だって
彼らはそこにいる
一人じゃないって教えてくれる